啓発書を好むためか、私に綺麗事ばかり言っているような印象を持たれている方もいらっしゃるかと思います。しかし、私は綺麗事の類いに興味はございません。私が「こんなの綺麗事だ!」と思う言葉に、以下のものがあります。

NO.1 にならなくてもいい
もともと特別なOnly one


誰もが知るこのワード、SMAPの「世界に一つだけの花」です。作詞は槇原敬之さんですね。別にこの曲自体は好きでも嫌いでもないのですが、歌詞については捉え方次第で毒にも薬にもなると思っています。私が1つだけ思うことは、この社会で競争からは逃げられないということです。


上記のフレーズの持つ魔力は凄まじく、徒競走や成績の順位付けを廃止した学校があるというのだから驚きです。競争により格差が出ることを恐れてとのことですが、徒競走を止めても社会に出れば競争だらけの世界ですよ。その前に受験が競争なのに。


社会で競争から逃れられない原因は、私たち消費者が「高品質で安いものを求めるから」に他なりません。逆に言えば、私たち消費者が高品質で安いものを求める限り、競争はなくなりません。だって高品質な製品は能力の高い人が開発するんですから。能力が高い人が求められるのです。当たり前のことです。


そもそも、「花屋の店先に並んだいろんな花」も「誰も気づかないような場所で咲いてた花」も、生存競争を勝ち抜いているわけです。ましてや花屋の花なんて、植物界の超エリートですよ。ベジータも真っ青です。そして、皮肉なことにSMAPはジャニーズのトップ、曲の売り上げはオリコンでNO.1です。


確かに徒競走や成績順位は、限られたカテゴリーでのランク付けになるので、「運動」「勉強」が苦手な子供には酷なレースです。しかし、例えば歌がめちゃくちゃ上手ければ、野球選手や医者になれなくても、歌手として活躍できる可能性は生まれてくるわけです。「わたしと小鳥とすずと」の「みんな違ってみんないい」の考え方ですね。


重要なのは、「いかにして競争を避けるか」ではなく、「どの分野での競争力を身に付けるか」です。間違いなく私たちは「もともと特別なOnly one」です。しかし、そんな言葉に甘んじて競争から逃げるのは危険です。市場価値のない人間は、食っていけないかもしれないのだから。


この曲が流行ったことで、「競争なんてしなくていいんだよ」みたいな、そんな雑な自己肯定が後押しされたのであれば、非常に勿体ないと思う次第です。
ではでは。